司馬遼太郎さん作、小説『翔ぶが如く』より、好きな場面を振り返り。
中江兆民が大久保利通を頼って、馬車で出かける大久保に大声で話しかけて意見を聞いてもらう場面があります。
中江兆民は大久保利通を選んだのは『人事の抜擢にあたって人材の軽重を基準とし、出身藩によって軽重をつけることをしないと噂を聞いたから』だそうで、実際にそうだったとのこと。
面白いのが、大久保から役職をつけてもらいフランスに留学をさせてもらった後。
中江兆民が留学の体験記を大久保に話しにいくのですが、目を閉じて話を聞いているのを中江は眠っている!?と思い込み、自分が国家のために学んだことを話してるのにー!と怒ると、(自分の眼光は鋭いので)目をあけてると話しにくいかなと思って、と大久保が話す場面。こんな偉大な人たちでも、こんな場面あると想像するだけで可愛い。私のお気に入りの箇所です。
大久保利通が好きな私は、こういう話を聞くと本当に偉大な人だったのだなと思う。
そしてそれを調べ上げた司馬遼太郎先生にもすごいなと感嘆のため息。
偉人がいた足跡を辿りながら、現代と照らし合わせ、今自分にできること、を考えることはとても楽しいのです。